おまとめローンの審査難易度とは?
おまとめローンとは、アコム、プロミスなどの消費者金融からの借入やオリックス銀行カードローン、楽天銀行カードローンなどの銀行系サービスの借入を借り換えによって一本化するための専用ローンとなります。
近年、多重債務による返済が難しくなっている利用者への融資として認知されている優遇商品です。
ネット上のQ&Aサイトには、総量規制によって年収の3分の1までの限度額しか借入できないとありますが誤りです。
おまとめローンは、総量規制対象外ですので、利用者の返済能力が高ければ限度額近くまで借入可能です。
まとめローンの特徴は増額ではなく、今の債務を一本化にすることで、今より金利が下がることで返済額が減ることが最大のメリットです。一本化して債務をスッキリさせたい人にはお勧めしたい優遇商品です。
そこで、気になる審査基準についてですが、複数の債務を一本化することで金利が下がり返済が楽になるという優遇商品のため審査難易度は高いです。
まず、必要書類としては、各金融機関との契約内容(返済期間等)がわかる残高証明、年収証明、身分証明書の提出が必須です。さらに、勤務先、勤続年数、家族構成等の申告も必要です。
注意いただきたいのは、収入証明の提出が必須ですので、自己申告で嘘がバレたらその時点で審査終了となります。くれぐれも注意してください。
実際のお金の流れとしては、審査通過後、振込日が確定されます。その後、「借入残高+振込日までの利息」を契約者名義で、現在の借入先へ入金します。これで、既存の借入先債務が完済します。
ここで重要なのが、①返済先の口座番号②残高③振込日までの利息を確認する必要があります。
このおまとめローンは、貸金業法上の総量規制を受けないといったメリットがあります。しかし、審査落ちする人も多くいます。
典型的な例が「借入れ件数が多い」「借入れ金額が多い」ため、おまとめローンでは、まとめきれない場合、審査落ちする可能性が高いです。
結局おまとめローンは優遇商品のため、ギリギリの人達の利用は厳しく、一般の会社員以上でないと利用するのが難しいのが現状です。
矛盾するようですが、このおまとめローンは、返済に余裕のある人のための商品で多重債務者を救済するための商品ではありません。
金融機関にとっては、ある程度高い属性の人で、おまとめによってきちんと返済してくれる層をターゲットにした商品です。従って、審査難易度はそれなりに高いです。
おまとめローン(借り換え審査)を利用するにあたっての注意点とは
審査で特に重要になってくるポイントとしては、以下となります。
- ①借入件数
- ②返済額
- ③年収、勤務先
まず①の借入件数ですが、3件まで許容範囲。4件でギリギリ。5件以上だと絶望的です。
②の返済額ですが年収に占める割合として40~60%までが限度でしょう。例えば600万の人で50%だと300万円程度までならおまとめが可能でしょう。
③の年収と勤務先ですが、勤務先がかなり重要になってきます。年収がクリアできていてもアルバイトや派遣社員だと審査落ちする可能性が高いです。また、勤続年数ですが、最低でも1年以上で申告するようにしてください。
自分は属性が高くないと思われるのであれば、ネット申込を避けて、地元の信用組合や信金の窓口で相談してみると良いでしょう。私の知人でもアルバイトで生計を立てている人が近所の信金で借り換えの相談をしたところ、審査に通過しました。
何度も申し上げますがこのおまとめローンは、一般の会社員以上をターゲットとした優遇商品となりますので、属性が低いと審査落ちする可能性が高くなります。くれぐれもご注意ください。
逆に年収が低くとも勤務先がしっかりしていれば、問題ないケースもあります。
以下は実際に私の元へ相談いただいた事例ですが、いずれもおまとめローンの審査に無事通過しました。
- 年収200万円台前半、希望額120万円 ⇒ 消費者金融系審査通過
- 年収300万円、希望額180万円 ⇒ 銀行系審査通過
- 年収280万円、希望額130万円 ⇒ 消費者金融系審査通過
上記3名の方は、いずれも正社員の方で、勤続1年以上です。
どの方も希望額の借入比率が40%~60%までで審査通過しています。
今度は、審査落ちの事例も紹介しておきます。
年収600万円、上場企業勤務、勤続年数13年
既存借入先
①消費者金融のカードローン60万
②クレジットカード会社のキャッシング30万
③クレジットカード会社のキャッシング40万
④クレジットカード会社のキャッシング50万
⑤クレジットカード会社のキャッシング50万
希望額230万円
某銀行系のおまとめローンを申込ますが、まとめきれず100万円しか承認されませんでした。属性、年収も問題無かったのですが、借入件数が5件のため満額での回答が得られませんでした。
年収850万円、一般企業の部長職、勤続10年
既存借入先
①信販会社のカードローン230万円
②消費者金融のカードローン80万円
③銀行系のカードローン45万円
④クレジットカード会社のキャッシング50万円
⑤クレジットカード会社のキャッシング30万円
⑥クレジットカード会社のキャッシング40万円
⑦クレジットカード会社のキャッシング50万円
希望額525万円
銀行系、消費者金融系どこも全滅でした。年収がそれなりにあっても多重債務の領域となってしまっている典型例です。
おまとめローンは、各金融機関の優遇商品であって、決して多重債務者を救済するための商品ではないことをくれぐれも理解しておいてください。
おまとめローンの審査がどうしても通過しない人へ
前述の通り、おまとめローンの審査難易度はそれなりに高いことは、ご理解いただけたかと思いますが、おまとめではないのですが、カードローンを普通に利用して増額を狙う手法も有効です。
あくまでも限度額が1社分のみとなりますが、順調に返済行うことで、増額のスピードも非常に早いので、多少遠回りかもしれませんが、この手法をお勧めします。
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